「手のひらで踊らされる」「手のひらで転がされる」はどちらも同じような意味で使われますが、そのニュアンスに微妙な違いがあるため覚えておくと役に立ちます。
「手のひらで踊らされる」と「手のひらで転がされる」の違いや意味・使い方をわかりやすく説明していきます。
「手のひらで踊らされる」とは?意味
手のひらで踊らされるとは、うまいこと誰かに操られているという意味です。「踊らされる」という受け身の形なので、自分から積極的に行動しているわけではなく、他の誰かに操作されているという意味です。
ただ、誰かに100%やらされているということではなく、多少は自分もその気になっているというニュアンスを含む場合もあります。
正しい使い方と例文
- 彼は彼女の言うことに忠実だ。手のひらで踊らされているとも知らずに。
- 社長は楽しそうに会食をしているが、裏では会長の手のひらで踊らされているんだ。
「手のひらで転がされる」とは?意味
手のひらで転がされているとは、相手の思うように完全に支配されている、という意味です。相手から100%の支配を受けていることを表します。
文字通り「転がされる」ということは、すでに自分では立つことができず、完全に相手から転がされているわけです。そこに本人の意思は存在しません。
正しい使い方と例文
- 国民は政治家の手のひらで転がされている。その事実に気が付くべきだ。
- 手のひらで転がされるのは好きではない。自分の好きなように生きると決めた。
「手のひらで踊らされる」と「手のひらで転がされる」の違いとは?
手のひらで踊らされる | 手のひらで転がされる | |
意味 | 誰かにうまく操られている | 誰かに100%支配されている |
本人の意思 | 多少はある | 完全にない |
極端に言ってしまうと、「手のひらで踊らされる」は相手から良いように言われて本人が行動しているわけですが、「手のひらで転がされる」は本人の意思に関係なく行動させられている、とすることができます。
多少なりとも「本人の意思が行動に反映されているかどうか」が両者の違いになっています。
人によっては全く同じ意味として使っている場合もあるので、厳密に区別する必要はないと思われます。