「前置きが長くなりましたが」「~と前置きをしたうえで」のように使われる「前置き」という言葉ですが、いったいどういった意味があるのかご存知でしょうか?
なんとなく覚えていた人は、この機会に覚えておきましょう。
「前置き」の意味や使い方、例文、類義語を説明します。
「前置き」とは
「前置き」は「まえおき」と読みます。
手紙やメール、さらには日常会話の中でもごく自然に使われているため、「いま自分が前置き言葉を使っている」という認識のないまま使用している人が多数です。それくらい当たり前の言葉になっていますね。
前置きを使うとコミュニケーションが円滑にいくことが多いため、その意味や使い方をしっかりと理解しておきましょう。
「前置き」の意味
「前置き」とは、本文や本題に入る前に使う言葉や文章という意味です。悪いことを伝える際に「何か別の話=前置き」をすることでその衝撃を和らげたり、またスムーズに本題に入れるよう、相手の興味を引き付けたり本題をより強調するために使われる言葉が「前置き」です。クッション言葉ともいいます。
たとえばビジネスにおいて他社の人と話をする際に、「最近は暑くなってきましたね。」や「最近調子はいかがですか?」と本題に入る前に何か別の話題を持ちだすことがあります。これが前置きです。
なぜ前置きを入れるのかというと、これは「会ってすぐに本題に入るのは不自然」「相手に失礼」という風潮が日本にあるため、本題に入る前に前置きを入れることが好まれています。
中には「前置きはいらないから早く本題へ」「前置きが長い」と前置きを嫌ってすぐに本題へ入ってほしい人もいるため、相手を見極めて前置きを使う・使わないを決める必要があります。
「前置き」の使い方と例文
- 校長先生がいじめの話をする際に、「最近はニュースでいじめ問題が多発していて~…」と前置きをしてから校内で起こっているいじめ問題について話し始めた。
- 結婚式のスピーチで「前置きが長くなりましたが」と言ってから新郎新婦に「おめでとう」と伝えた。
- メールでいきなり本題に入るのではなく、「お世話になります。先日はありがとうございました」と前置き言葉を入れてから本題へ入る。
- 相手を叱る際に、できるだけ相手を傷つけないために「最近頑張っているのは知っているけど…」と前置き言葉を使う。
- 前置きが長い人は嫌われる。
「前置き」の類義語と言い換え
「前置き」と同じような意味を持つ類義語には、「クッション言葉」「導入」「序論」などがあります。
前置きが長いと、「何が言いたいのかわからない」と嫌われてしまうこともあるので、簡潔に伝えるようにしましょう。