「自己犠牲を払う」のように使われる「自己犠牲」という言葉の意味がわかるでしょうか?
何気なく使っている言葉でも、その意味をしっかり理解せずに使っている人もいるので、しっかりと理解しておきましょう。
「自己犠牲」の意味や使い方、類義語、対義語を解説していきます。
「自己犠牲」とは
自己犠牲は「じこぎせい」と読みます。文字通り、自己=自分を犠牲にすると書きますが、ただ犠牲にするだけではありません。
様々な場面にて自己犠牲を払うことがありますが、その意味をみていきましょう。
「自己犠牲」の意味
自己犠牲(じこぎせい)とは、自分の命や身体・地位や時間・労力などを犠牲にして他の人や物事に捧げて尽くす、という意味です。
命を犠牲にしてまで誰かを助ける場合や、自分の立場を失ってまで何かを守ったりすることであり、何を犠牲にするかはその人が置かれている状況・立場によって変わります。
命や身体を犠牲にする場合
自分の命や身体を犠牲にしてまで、誰かを助けたり、尽くしたりすることも自己犠牲の1つです。
たとえば、川で溺れている人を助けるために川へ飛び込み、自らの命を落としてまで誰かを助ける場合も自己犠牲と呼ぶこともできます。
臓器提供や献血のように体の一部を差し出して困っている人を助けるのも、ある種の自己犠牲と呼ぶことができます。
時間や肩書・立場を犠牲にする場合
命に関わるものだけではなく、社会的な地位を犠牲にすることもあります。
たとえば、部下の失敗をかばうために部長が辞職した、という場合には部長という地位を捨ててまで部下を守っているので、この場合も自己犠牲と呼べます。稀な例かもしれませんね。
また睡眠時間を削ってまで勉強を教える、という場合も自分の時間を犠牲にした自己犠牲ということになります。
犠牲にするものの重さは異なりますが、その重さに関わらず自分のものを誰かのために犠牲にする・捧げることを自己犠牲と呼べるでしょう。
「自己犠牲」の使い方と例文
- 仲の良い同僚が責任を押し付けられて退職させられそうになったが、そんな理不尽なことは許せなかったので、私が全責任を負って退職した。その同僚には「お前が自己犠牲を払う必要はないだろ!」と泣きながら怒られた。
- 自己犠牲には何の意味もない。自分のために生きた方が良いのかもしれないね。
- 無意味な自己犠牲はやめなよ。もっと自分のことを大事にして生きようよ。
- 恋愛における自己犠牲はストレスでしかない。それを美徳にするのは辞めた方がいいよ、と友達に言われた。
「自己犠牲」の類義語
自己犠牲と同じ意味を持つ類義語としては、「自らが犠牲となる」「自らの犠牲を代償にする」などです。
自己犠牲が美徳として語られることもありますが、まずは自分のために生きることも考えてみましょう。
「自己犠牲」の対義語
自己犠牲と反対の意味を持つ言葉には、「自分勝手」「自己中心的」「身勝手」「自分本位」など自分を優先するという意味の言葉があります。