「この世を統べる」「国を統べる者」という言葉を見かけたことがあると思いますが、ここでいう「統べる」という語にはどういった意味があるのでしょうか?
普段使わない言葉だからこそ、ここでしっかりと意味を理解しておきましょう。
「統べる」の意味や使い方・例文・類義語を説明していきます。
「統べる」とは?
「統べる」は「すべる」と読みます。「統一」は「とういつ」と読みますが、「統べる」と書く場合には「とうべる」と読むと間違いになってしまいますので気をつけましょう。
生活している中では使うことのない言葉ですが、小説や歴史ドラマなどでは頻出の言葉ですので、「統べる」の意味をみていきましょう。
「統べる」の意味
「統べる(すべる)」とは、バラバラだったものを1つにまとめあげる、支配するという意味です。「天下を統べる」のように使われます。
「諸国を統べる」とはいくつかある国々を支配しているということです。歴史シミュレーションゲームや歴史ドラマなどで使われることが多く、現代では使用する頻度は非常に少なくなっています。
「大勢の盗賊たちを統べるボス」とは、盗賊たちをまとめ上げているボスということであり、統べる者はその集団のリーダーにあたります。
統べるの主語は人であり、多くの場合国王やリーダーなど、その集団の中心的な人物のことを指しています。
「統べる」の正しい使い方と例文
- 「この大陸を統べる者こそが真の覇者となる。」という文章を歴史ゲームのなかで何度も見かける。
- 織田信長は天下を統べる者として期待されていたが、あと一歩のところで明智光秀に討たれた。
- この地域一帯の兵士を統べる長と会談をした。
「統べる」の類義語
統べるの類義語には「治める」「統一する」「支配する」などがあります。
「統べる」と「治める」との違い
治めるという言葉にも支配するという意味がありますが、「治める」は平和で争いのない状態にすることであり、徳川幕府のように何代にも渡って平和を維持し続けてきた場合に「日本を治めた」と表現できます。
「統べる」の場合は、国々がまとまっていても内戦などの争いがあり、平和とは言えない状態のため、「治める」とは明確な違いがあることを覚えておきましょう。