「そんなにせっつくなよ」「せっつかれても困る」のように使われる「せっつく」という言葉ですが、いったいどういった意味があるのかご存知でしょうか?
どこか特定の地方だけで使われる方言ではなく、日本語として定着している言葉なので、その意味をしっかりと覚えておきましょう。
「せっつく」の意味や使い方・例文・類義語を説明していきます。
「せっつく」とは?
「せっつく」という言葉は、漢字で「責っ付く」と表記することもあります。ビジネスシーンや家庭内の会話・さらにはドラマのセリフでも使われる言葉ですが、馴染の無い人からすれば「せっつく」という言葉だけではどういう意味なのかわかりにくい部分もあります。
「せっつく」の意味をみていきましょう。
「せっつく」の意味
せっつく(責っ付く)とは、何度も急かしたり催促をする、という意味です。
「急いでね」と優しく言うのではなく、「早くしてくれ」「まだなのか」「もう待ってられないんだけど」と何度も相手を急かすような行為が「せっつく」に該当します。「急かす」よりもさらに急がせるようなニュアンスがあります。
「我慢できなくなり部下に資料をせっついた」とは、部下に資料を早く作成するよう何度も急かした、という意味です。
「もう間に合わないから先に出るよ!と夫にせっつかれた」という場合には、時間に間に合わなくなるため早く準備をしてくれ、と夫に急かされたことを表しています。
せっつくの使い方と例文
- 早く相手を特定してくれ!犯人に逃げられてしまうんだ!と刑事が部下にせっつく。
- 彼女に何度も催促すると、「そんなにせっつかないで!しつこい人は嫌いよ」と怒られてしまった。
- 気が短い人はせっつく傾向が強い。
- 「会議に間に合わないかもしれない!運転手さん、もっとスピード出せないの!?」と乗客にせっつかれる。
- 試験の結果発表を知りたがっている息子に「そんなにせっついても仕方ないじゃない」と言う。
せっつくの類義語
せっつくの類義語には、「急かす」「焦らせる」「催促する」「促す」など相手を急がせるようなニュアンスの言葉があります。
せっつくの対義語
せっつくの対義語には、「ゆっくり」「ゆったり」「のろのろ」「遅らせる」「延期する」「延ばす」「延長する」など、急ぐ様子のない言葉が挙げられます。
「せっつく」という表現よりも「急かす」を使う人が多いように思いますが、この言葉も覚えておいて損はありません。